最近通常回をちゃんと見れていなかったので、cagematchのレーティングを参考に数試合見た際のメモ
Axiom(26) & Nathan Frazer(25) vs. Edris Enofe(?) & Malik Blade(?)/16:42
2024.2.6 NXT#719 (WON ****1/4)
Edris, Malik組の試合を見たのは初めて。年齢は不明だが、キャリアはそれぞれ2年と6年の若手タッグ。
収穫は、私はハイフライヤー4人揃ったタッグ戦は好みでないとわかったこと。すごい動きだけど、ふーんみたいな。
Gunther(36) vThe Miz(43)/IC王座戦
2023.12.18 RAW#1595(WON ****1/4)/21:10
Guntherの良いところは、大一番で新たな技を使った際、そのほぼ全てがクラシカルかつ彼にきちんとフィットしていること。自分のルックスやスタイルに合った技がどれか正確にわかっているのです。
今回はグラウンドでのネックロックを披露したけれど、それも綺麗に使いこなしていた。この技はいかにもプロレスといった見た目重視のもので、使い手が違えば嘘くさく見えかねないが、彼が使うときちんとした説得力が生まれる。
一方、残念だったのは最終盤。雪崩式SCFを受けたGuntherはなんとかリング外へと転がり落ちる→The MizがGuntherをリング内へと戻す→The Mizもリング内に戻る→待ち構えていたGuntherがパワーボム→(逆回転の?)レインメーカー→パワーボムでピン。
奥の手の雪崩式のフィニッシャーを受けて場外で虫の息のはずだったのに、リングに戻ると突如ムクっと立ち上がり、大技3連発。ダメージ計算どうなってるの?最後の力を振り絞ってパワーボム1発、そのまま倒れこむようにフォールの方が理にかなっていると思う。
とはいえThe Mizの20分越えの試合が見られるのは嬉しいし、良い試合でした。
Dijak(36) vs Eddie Thorpe(33)/NXT Underground戦, 15:47
2023.12.26 NXT#713/ WON ****
Underground戦とは、ロープが取り外されたリングで戦うNoDQ戦の亜型。地下格闘技をイメージした形式で決着はKOかタップアウト。ピンフォールはなし。リング周りにはレスラーが集まるが、特に試合には介入せずfaceのThorpe側を応援するのみ。皆でバンバンリングを叩く姿は日本の女子プロ感が少しある。
Thorpeの試合をきちんと見たのは初めて。彼は小刻みに踊りながら入場。イメージキャラクターは狼?リングギアも独特で、何が元ネタがありそうだが私は知らない。
中盤以降は場外へ相手を放り出す大技を繰り出し合うがKOには至らず。(ロープがないのでリング内から外へsuplexで投げっぱなすこともできるのだ)。互いにベルトでしばき合うシーンも挟まるが、これもKOにまでは当然至らず(そりゃそうだ)。
終盤Thorpeはヘッドロックでの失神を狙い、逆にDijakは振り落とそうと手を尽くすが、しがみつき続けたThorpe。首を絞められ続けたDijakは何度もKO寸前に。ただレフェリーが試合を止めようとするたびに、ギリギリのタイミングで目を覚ましレフェリーの手を押さえる。
「 流石にKOでは?→レフェリーチェック→ギリギリで復活→また失神寸前」の繰り返しが最終盤の見どころだったわけだけれど、特筆すべきはDijakの表情。
画面内で行われていることはシンプルなヘッドロックのみなので、彼の表情は、その間中ずっと、2人の攻防を表現するのに大きな役割を果たし続けなければならなかった。つまりプロレス技のアクションには頼れず、いわゆる"顔でプロレス"する必要があったシーンだったのだけど、それをWWEでもなかなか見ない高いレベルでやってのけていた。拍手。
その後DijakはThorpeを背負いつつふらつきながらも実況席上での攻防へ。
あの瞬間の実況席は、チェーホフのいう"発砲されるべき銃"と同じでこの試合の決着をつける小道具になるなと、皆がなんとなくわかっていた。"壊されるべき実況席"が(ここでも間延びせずに)、きちんと壊されて決着がつくまでの手際もまた見事でした。
今回の試合形式について。ピンフォールがない点はLast Man Standing戦に似ているけど、あれは勝利に10カウント必要なのでカウント待ちの時間の長さが気になることがある。一方Underground戦は、レフェリーが試合を続行するかを即座にチェックするのでそんなに間があかない。より正確にいえば間の長さはレフェリーが自由に決められるので間伸びしにくい。
Thorpeも十分に大きいのだがDijakはそれ以上に迫力があり、ダビデ対ゴリアテ的な要素も押し出され、2人のキャラクターと試合形式が綺麗に噛み合っていた。 今回紹介した中ではベストの試合はこれかな。